
有機野菜が市場に登場し、十数年が経過しました。当初は、一部の農業法人や生産団体が土作りから農業を見直そうというコンセプトからスタートした経緯があります。
その後、徐々に流通業の売場に出回る様になり、現在では、大手流通の生鮮野菜の売場は必ず有機野菜のコーナーが設けられ、一部の消費者には認知される商品と成長してきました。
一方、この間消費者の方も環境問題や食の安全、安心を求める傾向が強くなってきました。農薬や化学肥料を使わない農産物(いわゆる有機野菜)の需要は、今後拡大すると思われます。
しかし、この消費の拡大を実現するには、大きな問題を克服しなければなりません。それは、農水省の示した基準通りのトレーサビリティを消費者に提示できる仕組みを構築しなければなりません。これが構築できないと有機野菜は消費者の信頼を得ることができず、うさんくささが先に立ち、折角の需要を消化することが困難なことになっています。
また、流通に関しても当初は生産団体や農家が直接反響のあった消費者と取引していましたが、消費者の上記のような食に対する価値観の変化により、その市場性に目を付けた百貨店、スーパーで販売される様になりました。
しかし、百貨店、スーパーで取り扱いが始まると、絶対量の少ない有機野菜は安定供給の問題が浮き出てきます。積極的に販売していこうという商品が日によって売場にあったり、無かったりでは、その目標を達成することはできません。逆に消費者を裏切ることにもなりかねません。
大手流通業にとって、この問題を解決しない限り、今以上に有機野菜が売場でのシェアを伸ばすことは難しいでしょう。
つまり、安全、安心を求める消費者・・・・
安全、安心な農産物を食べてもらいたい生産者・・・・
安定供給と売場の差別化を実現したい流通業者・・・・
この3者の仲立ちする仕組みが存在していないと言うのが現状です。
しかし、もしこの問題を解決することができたなら・・・・
3者3様の利益をもたらすことができます。
特に流通業において有機野菜は今後の大きな施策を実施できる戦力と成り得る可能性があります。
現状の流通業において、加工食品の差別化は非常に難しいものになっています。物流網が整備され大手、中小に関わらず同じような品揃えになっているのが現状です。加工食品で差別化を行うには、陳列方法やタイムリーなセール、価格競争しかありません。
しかし、有機野菜を戦力化することで、生鮮の差別化は成し遂げられます。大手流通業は販売する量が桁違いのため安定供給の面から考察して戦力化は難しいでしょう。これを実現出来るのは、大手の地方進出に頭を悩ませている地場の中小スーパーです。
店舗数20店未満の流通業であれば、安定供給を実現できないことはありません。地産地消のコンセプトで地元の農家や生産団体とコミュニケをとり、安定的な供給を目指し、有機野菜を戦力化します。そしてこのような流通業は今、大手流通の地方進出に一番悩んでいる存在なのです・・・・
有機野菜の戦力化の最終目標は、ブランド化です。○○のレタス、○○のキュウリというような・・・・そのスーパーの有機野菜のブランドを構築するのです。生鮮売場からカット野菜、サラダ、そして惣菜まで・・・というコンセプトで・・・
これは、流通業における有機野菜ブランドのインテグレーションです。これが完遂できれば、大手流通には真似できない、ストアーロイヤリティを作り上げることが出来ます。
簡単なことではありません。しかし、アクションを起こさなければ、大手流通に地場の流通は駆逐されてしまいます。同じ品揃えでは、大手が絶対的に強いです。ならば、トレーサビリティと安定供給の仕組みを作り上げ、大手に対抗しましょう。
そんなスーパーができれば、消費者は必ず反応するでしょう。
メーカーおよび卸売業の営業マンの皆さん!!
方向性が見えてきましたね・・・・
大手に対抗するには、同じことをやっていたら資金力と知名度のある大手が絶対に有利です。差別化のポイントを分析しましょう。そして、絞り込みましょう。そこに時間とお金を掛けましょう。大手にも必ず弱点はあります。大手だからこそ、やりたくても出来ないことがあります。
そして、一品の提案でなく、トータルで提案してみましょう。その方が絶対にインパクトがあります。大きな売上にも繋がります・・・そして何よりあなたが色々なことを勉強することになります。
あなたはどのストーリーで仕掛けますか?
どんな営業で仕留めますか・・・・



